考察37 アニメーションとアニメーター
「この前テレビでジブリの特集してたね。見た?」
「見たよ。スタッフの数半端ないね。あと製作期間とかすごく長いよね。長編って呼ばれる作品ならあんなものなのかな」
「1年とか2年とか、そんなに時間がかかるものって、他のメディアではそうないよね?」
「うーん、あるにはあるだろうけど、あの2時間くらいの中にそれだけの時間が詰め込まれてるっていうのがさ、長いなって思う」
「そうだね。しかもアニメーターの人たちって、ずっと同じような絵を描かなくちゃならないんだよね?
ちょっとずつ変わってはいってるんだろうけど、あの作業は精神的にキそうな作業だよ、絶対」
「見てる分には、すげー、で終わるけど、いざやるとなると、途方もない作業だろうね。しかもゴールが見えているようで見えていないみたいな風だったし」
「製作途中で、シナリオの変更とか、最悪だよね。月給制なのかな?」
「そりゃ歩合ではないでしょ。監督とかは歩合っていうか総売上によってって感じだとは思うけど」
「アニメーターさんはそういう作業が好きな人じゃないと出来ないよね。普通の人じゃ出来ないよ、すごいよね」
「うん、画面を通して、すごさが伝わってきてた。将来はどうなるかな。やっぱりCGがどんどん出てくるんだろうか」
「昔のアニメーションと比べると、かなり違うもんね。画面が切れずに横にスライドしていくのって、あれ、CGだよね?」
「多分ね。元々、その幅の絵を取り込んで、カメラをスライドしていってるんだと思うよ。CGの技術でかなりスムーズにカメラの視点も切り替わってるし。
昔と変わらず、断続的なのはキャラクタのほうだね。こればっかりはどうしようもないか」
「元の絵をCGで描いてたら断続的ではないんじゃない?」
「うん、そうだね、確かに。つまりネックなのは時間だね。製作期間がどうしてもそれを可能としないのかも。まぁ、フルCGもあるんだろうけど」
「映画とかには多い?」
「多いだろうね。費やせる時間は限られて入るけど、決まってはいないから。でもそうなると、1年とか2年とかもわからないでもないか」
「長いけどね。それくらいかかっても仕方がないって監督さんは思うのかな」
「あとは単純に予算の問題かな」
「ねぇ、アニメってなくなると思う?」
「いや、なくならない。むしろ漫画のほうがなくなるかも」
「それはないんじゃない?理由は?」
「資源」
「資源?紙がなくなるってこと?」
「なくなりはしないだろうけど、生産は減少するかもしれない。原材料次第だけど」
「コストが高くなっちゃうってこと?」
「うん。そうなったら、電子的なものに頼らざるをえないでしょ?小説とか、雑誌なんて、本のままで買う人は少なくなるんじゃないかなぁ」
「あの本っていうメディアが好きなんだけどなぁ」
「そういう人たちの為にも、あり続けはするだろうけどね。より趣味的なものになっていくと思うよ」
「予言?」
「そ、予言」